FTM芸能人・トランス男性有名人まとめ|日本と海外の公表者一覧

FTM芸能人・トランス男性有名人まとめ|日本と海外の公表者一覧

「FTMの芸能人って誰がいるんだろう?」
「MTFの芸能人は思い浮かぶけど、FTMは少ない気がする…」
「海外のトランス男性有名人はどれくらいいるの?」

FTM(Female to Male)の芸能人、いわゆるトランス男性の有名人は、MTF(Male to Female)と比べると知名度のある人が少ない傾向にあります。しかし、それは「FTMが活躍していない」という意味ではなく、社会的な認識や芸能界の構造、そしてカミングアウトの選択に深く関係しています。

この記事では、FTMの芸能人が少ない理由を社会的背景から解説し、日本・海外でFTM(トランス男性)を公表している有名人を紹介します。FTMの基本的な意味や用語を先に整理したい方は「FTMとは?トランス男性の意味と性別移行の治療法・費用を完全解説」もあわせてご覧ください。

FTMの芸能人が少ない3つの理由

◾️ ① MTFとFTMの「可視性」の違い

MTFの芸能人は、テレビのバラエティ番組やエンタメ業界で早くから活躍してきたため、一般的にもよく知られています。いわゆる「オネエ枠」として、トーク番組やファッション・美容分野で確立されたポジションがあることも大きな要因です。

一方、FTM(トランス男性)は、本人が望む生活や仕事のために、公表しない選択を取る人も多くいます。外見・戸籍・職場での扱いが男性として安定している場合、トランスジェンダーであることは本人のプライバシーであり、公表する必要はありません。

MTFの可視性が高い背景

  • バラエティ番組の「オネエ枠」として長年活躍する人が多かった
  • ファッション・美容・エンタメとの親和性が高い
  • LGBTQ+ムーブメントの中で先行して注目された

FTM(トランス男性)の可視性が低い背景

  • 男性として認識されている場合、公表しない選択を取りやすい
  • 芸能界に「トランス男性」としてのポジションが確立されていない
  • メディアがFTMのストーリーを取り上げる機会が少なかった

◾️ ② 芸能界での「FTM枠」が存在しない

MTFには「オネエ枠」「ニューハーフタレント」というキャラクターが確立されていますが、FTMにはそれに相当するポジションがありません。

その大きな理由は、FTMの方にとって性別移行前の話題がプライバシーに深く関わるからです。多くのFTMの方は、一人の男性として扱われることを望んでおり、出生時に割り当てられた性別をバラエティ的に扱われることを望むとは限りません。

つまり、FTMの場合は「キャラクター」ではなく「プライバシー」の問題になりやすいのです。男性として暮らしている人について、本人が望まない過去や身体の話を取り上げる必要はありません。

◾️ ③ 知名度が上がるとアウティングのリスクがある

FTM(トランス男性)にも、俳優・音楽・モデル・スポーツなどの分野で活躍できる人は当然います。ただし、男性芸能人として活動する場合、知名度が上がるほどアウティング(本人の意思に反して性自認が暴露されること)のリスクが高まります。

著名人の場合、本人の意思とは関係なく過去の情報や戸籍上の情報が拡散されるリスクがあります。FTMの芸能人にも同様のリスクがあり、これが公の場での活動や公表をためらう一因になっていると考えられます。

⚠ アウティングについて

本人の同意なくトランスジェンダーであることを第三者に暴露する行為は「アウティング」と呼ばれ、重大な人権侵害です。2023年にはLGBT理解増進法が施行されるなど、日本でも少しずつ法整備が進んでいます。

日本のFTM芸能人・トランス男性有名人

莉犬くん(すとぷり)

人気音楽ユニット「すとぷり」のメンバー。自身がFTMであることを公表しており、若い世代がトランス男性の存在を知るきっかけにもなっています。YouTubeやSNSを通じて活動しており、音楽や発信を通じて多くのファンに支持されています。

SECRET GUYZ(シークレットガイズ)

日本初のFTMアイドルユニットとして活動。メンバー全員がFTMであることを公表した上で音楽活動を行い、FTMの認知拡大に大きく貢献しました。男性アイドルとして活動する姿は、当時のFTM当事者にとって貴重なロールモデルの一つでした。

杉山文野さん

元フェンシング日本代表で、トランスジェンダー男性であることを公表している活動家。著書やメディア出演を通じて、LGBTQ+の理解促進に尽力しています。東京レインボープライドの共同代表理事も務めています。

このほかにも、SNSやYouTubeで自身の経験を発信しているFTMの方は年々増えています。テレビに限らず、インターネットを通じた発信が新しいロールモデルを生み出しています。

海外のFTM・トランス男性有名人

海外では、FTM(トランス男性)を公表した上でエンターテインメントやスポーツ、社会活動の分野で活躍する人が増えています。

エリオット・ペイジ(Elliot Page)

映画『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞にノミネートされた俳優。2020年にトランスジェンダー男性であることを公表し、世界的に大きな注目を集めました。Netflixシリーズ『アンブレラ・アカデミー』にも出演。LGBTQ+の権利擁護活動にも積極的に取り組んでいます。

チェイス・ストランジオ(Chase Strangio)

アメリカの人権団体ACLUの弁護士であり、トランスジェンダー男性の活動家。法律の分野からトランスジェンダーの権利を守る活動を行い、メディアにも頻繁に登場しています。

レイス・アシュリー(Laith Ashley)

アメリカのモデル・俳優。トランスジェンダー男性として初めて大手ファッション誌の表紙を飾るなど、ファッション業界でのFTMの可視性向上に貢献しています。

海外では、LGBTQ+に関する社会的な議論が進んでいることもあり、FTM(トランス男性)を公表して活動する人が日本より多い傾向にあります。特にアメリカやヨーロッパでは、エンタメ・スポーツ・政治など幅広い分野で活躍するトランス男性の有名人が増えています。

FTMの認知は今後どう変わる?

FTMの芸能人が少ない背景には、社会的認識・芸能界の構造・カミングアウトの選択が複合的に関わっています。しかし、LGBTQ+への理解が進む中で、状況は少しずつ変化しています。

特に大きいのが、SNSの普及による発信の場の拡大です。テレビや芸能事務所に頼らなくても、YouTube・X(Twitter)・Instagram・TikTokなどで個人が影響力を持てる時代になりました。実際に、FTM当事者がSNSで自身のトランジションや日常を発信し、フォロワーを集めるケースが増えています。

カミングアウトの有無にかかわらず、FTMの方がより自由に自分らしく活躍できる社会に向けて、少しずつ前進しているといえるでしょう。

公表するか迷っている方は、まず「誰に・どこまで・いつ伝えるか」を分けて考えると整理しやすくなります。具体的な伝え方は「FTMカミングアウトの伝え方」の記事で相手別に解説しています。

よくある質問

Q. FTMの芸能人がMTFより少ないのはなぜですか?

本人が望む生活や仕事のために、公表しない選択を取る人も多いことが主な理由です。また、芸能界にMTFの「オネエ枠」のようなポジションがFTMには確立されていないことも影響しています。

Q. 日本でFTMを公表している芸能人は誰がいますか?

すとぷりの莉犬くん、FTMアイドルユニットのSECRET GUYZ、元フェンシング日本代表の杉山文野さんなどが知られています。近年はYouTubeやSNSで発信するFTM当事者も増えています。

Q. 海外でFTM(トランス男性)を公表している有名人はいますか?

俳優のエリオット・ペイジ、人権弁護士のチェイス・ストランジオ、モデルのレイス・アシュリーなどが世界的に知られています。海外ではFTM(トランス男性)を公表して活躍する人が日本より多い傾向にあります。

Q. FTMの芸能人は今後増えていきますか?

LGBTQ+への社会的理解が進み、SNSで個人が発信できる時代になったことで、FTMのロールモデルは今後増えていく可能性が高いと考えられます。テレビに限らず、YouTubeやSNSで活躍する当事者が増えています。

Q. アウティングとは何ですか?

アウティングとは、本人の同意なく性的指向や性自認を第三者に暴露する行為のことです。重大な人権侵害であり、精神的なダメージも大きいため、絶対に行ってはいけない行為とされています。

まとめ

FTMの芸能人が少ない背景には、本人が望む生活や仕事のために公表しない選択をする人がいること、芸能界にFTMとしてのポジションが確立されていないこと、そしてアウティングのリスクがあります。

一方で、莉犬くんやエリオット・ペイジのように、自身の経験を公表することで、同じテーマに関心を持つ人が情報を得やすくしている人もいます。SNSの発展とともに、今後FTM・トランス男性のロールモデルはさらに増えていくでしょう。

大切なのは、カミングアウトする・しないのどちらも本人の選択として尊重されることです。自分の状況を整理したい方は、基礎知識、カミングアウト、仲間作りの記事から順に読むと、情報を落ち着いて整理しやすくなります。

はじめてのFTM知識
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